Horsecallの測定用センサー
馬体心拍の測定への挑戦
高精度のGPSの採用
Horsecallシステムの開発では、いかにして心拍・位置情報を高精度に測定するかという大きな課題がありました。 スマートフォンそのものにもGPS機能がありますが、試験したところ位置のズレも大きく、競走馬の調教に求められる高い精度での測定には適していませんでした。
そこでAnicall開発部は、いくつものGPSを実際の調教時に試験し、北海道の寒さ、雨の中、高速追い切り時などの条件でのデータを収集。 その上で安定した精度で位置情報を測定できるGPSを採用しました。 採用されたGPSは、航空機にも使われる高い精度を持っています。このGPSとスマートフォンの組み合わせにより、調教時の馬の位置、速度が計測されています。
信頼性の高い心拍数センサーの採用
次に、馬体の心拍数を精度良く測定する為のセンサーについても、いくつものセンサーの試験を行った結果、すでに世界中で高い信頼性を認められている心拍数センサーの採用を決めました。 しかし、センサーそのものの精度は良くても、馬体からの心拍数測定には、もう一つ大きな壁がありました。 それは心拍測定用の電極でした。
疾走する馬体の心拍測定
競争馬は、体重が500kg 最高速度は時速70kmに達します。 この速度とは、1秒間に19.5mというとてつもない速度です。 また競争馬の心拍数は、安静状態では30-50程度と人よりも遙かに低い心拍数を示します。 しかし最高速度に達する状態では、心拍数は200を超え220-230程度までも上昇します。 従来、人用の心拍数測定用の電極パッドを馬用に改良されたものが一般に使用されていました。 しかし馬体の状態により、心拍測定用の電極が皮膚から外れてしまう状態が発生し、なかなか安定して心拍測定ができませんでした。 Horsecallでは、新型の電極を採用。 高速追い切り時でも馬体の心拍数の測定が可能となりました。