自律神経解析
交感神経と副交感神経の活性が示す集中とリラックス、回復状態
活動、緊張、ストレス状態で活発となる交感神経と「体の回復、休息、リラックス状態で活発となる副交感神経は、相互にバランスして機能します。 調教過程で、強い運動負荷の場合は、交感神経が活発に働き、負荷後の回復の過程では副交感神経が活発となります。
運動負荷により、疲労が強い場合には、交感神経が活発となり、一方負荷が軽く安静な状態を回復した状態では副交感神経が活発となります。
競走馬の調教を通して、身体の鍛錬が進み、心肺機能が向上すると、より副交感神経の機能が強くなります。
このように交感神経と副交感神経の活動を解析すると馬体の緊張や疲労状態、調教による鍛錬の向上状態、リラックス状態を把握する事が可能となります。
グラフのように、心拍数の変化では、速度につれて心拍数がなめらかに上昇している事が分かります。 一方、自律神経グラフでは、オレンジ色の交感神経の活性は、上下している事が分かります。 追い切り中でも、コーナーへの進入や、直線に向けてなど、馬体の集中度合は変動しています。 交感神経の活性グラフは、調教中に馬体がどのように集中し、またリラックスするかを示します。 また副交感神経は、負荷が終了すると急速に活性が上昇しますが、これは馬体が速やかな回復に向けて反応している事を示します。 もしオーバーワークなどの疲労過多の場合、副交感神経の活性上昇度合が低くなります。 このような場合、馬体の負荷が強く、回復に注意が必要です。