トレッドミルを利用した馬体の能力・状態測定
負荷均一・重量負荷がなく脚負担が小さいトレッドミルを利用した馬体の状態測定
トレッドミルは、豪州や欧州では、騎乗調教の補助として広く利用されています。 最近では負荷が一定で、かつ騎乗負荷がないトレッドミルを利用して馬体の状態測定を行う取り組みが注目されています。 トレッドミルの場合、騎乗が不要の為、脚への重量負担が小さく、速度を制御できる事から、一定の負荷での運動ができる特徴があります。
陸上スポーツでは、トラック外での補助運動の他に、トレッドミルの負荷一定の状態を利用して心肺能力や持久力などの運動能力データの取得に広く利用されています。 競走馬においても、プロスポーツと同様にトレッドミルにより能力・コンディション把握を行おうというものです。
脚負担が小さく、トレーニング負荷を正確に設定できる。
トレッドミルは、騎乗者がいない為、脚への負担が軽くなります。 また斜度や速度を一定に管理できるので、体力測定での負荷状態が変動せず一定で行えるという利点があります。
体力測定メニューを一度決めれば、測定データは同一条件での測定結果なので、精度よくデータを比較できます。
競馬直前や、回復状態の確認などに高い効果
競馬直前でも、脚への負荷は軽く、負荷も管理できる事から、状態把握に有効です。 また調子を落としたり、疲労状態からの回復をチェックする事は、比較精度が高いので、より正確に回復や疲労状態を把握できます。
馬体の余力や、心肺能力を精度良く測定できます。
心拍数グラフでは、心拍が200を超えると、データ比較しても大きな違いは分かりません。しかし心拍間隔を比較すると、馬体に余裕があるのか、一杯なのかが分かります。 Horsecallは、心拍間隔の測定・解析により馬体の余力評価も実施しています。
一方、負荷後の心拍の低下カーブの鋭さを比較すれば心肺能力・状態の評価が可能です。
心肺状態が良好なほど、負荷後の心拍数の低下はより速やかになります。 この曲線を解析する事で、心拍の戻りの比較を行います。 さらに心拍数100までの所用時間(THR100)は、心肺負荷を示しますから、同一トレッドミル運動で、心肺負荷の変化を比較すれば、馬の心肺状態も把握できます。
馬別や厩舎データを蓄積すれば独自のデータベース・解析が可能です
Horsecallのトレッドミル試験モードでデータを蓄積すれば、馬別の基準値や、厩舎での標準値などのデータベース・解析が可能となります。 (Meister版のみ)